IMDb 8.3/10 | IN MOVIEW 8.3/10 | 156 MIN | 2016年4月22日(金)日本公開
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『レヴェナント:蘇りし者』は、『バードマン あるいは』でアカデミー賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(名作『21グラム』も忘れずに)が監督を務める。レオナルド・ディカプリオとトム・ハーディはインセプション以来5年振りの共演。テレンス・マリックを彷彿させる映像でぐいぐい引き込まれ、上映時間156分の疲労感とカタルシスをたっぷり味わえます。渾身の作品。
息子を殺された復讐を成し遂げるため、極限かつ、ぎりぎりの生を繋ぎながら生き抜く者。ストイック。いったい何時になったら風呂に入れるのかと思っている矢先、素っ裸になって馬の死体内(胎内)で暖(新たな誕生)をとるディカプリオ。他、熊との死闘、人馬落下などかつてない程の壮絶なシーンがいくつか用意されており、どれも執拗で鮮烈に脳に焼き付く映像です。全体のトーンをまとめる坂本龍一のサントラは、パーカッシヴな「動」と弦の「静」にて映像を更に引き立てている。私ならモリコーネではなくサカモトにゴールデングローブ音楽賞をあげたい。
最後の瞬間、我々観客は、復讐を神に委ね新たな生に立ち向かうこととなるディカプリオと目が合う。「お前ならどう生きるか」とつきつけられる。ディカプリオが俳優魂を見せたのは否定できなません。が、しかし、もしも、主演が(マッド・マックスの)トム・ハーディの方だったらという想像もできるのでは、、、。
実在したヒュー・グラスという開拓者の実話を元にしたストーリーですが、1972年作、シドニー・ポラック+ロバート・レッドフォードの『Jeremiah Johnson / 大いなる勇者』にもかなり近い荒涼とした風景と、孤独で熱い生きざま。
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