IMDB 7.5/10 | IN MOVIES 5.0/10 | 123min
綱渡り。確かに最後の30分は凄い。下を見るシーンでこちらもお尻が浮きます。それだけでも観る価値がある映画かもしれません。しかし、それだけとも言えます。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットは結構ひいきのハンサム俳優さんですが、残念ながらフランス語訛りの英語と、オーバーな身振り手振り、立ち居振る舞いが馴染めませんでした。誤解無きよう、フランス語訛りの英語も演技も上手いのです。しかし、おそらく実物本人に似せる事にこだわった演出が原因なのでしょう。主人公のフィリップ・プティの軽妙さ、真剣さ、狂気ぶり、恋愛についても描かれ方に中途半端感を感じました。ドラマとして、共演者の個性の描き込みも薄いです。果たして彼の挑戦に賛同して集まってくれた仲間は沢山いましたが、その中で印象に残ったのは高所恐怖症の方くらいです。最後にフランスに帰ってしまった彼女の真意も曖昧。私が過剰期待したのかもしれませんね。その場合はスミマセン。その辺を抜きにすれば楽しい映画です。そしてともあれ実話です。無意味で感動的なガッツに心打たれます。(監督ロバート・ゼメキスの金字塔「フォレスト・ガンプ」のピンポンのシーンを思い出します。)そして、ツイン・タワーへのオマージュ。最新の3D体験。2008年製作、本人出演(!)のドキュメンタリー『Man on Wire』も是非。